Solo Inc. ひとり法人の実務ノート

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会計ソフト3社の「ひとり法人向けプラン」を実数で比べる|月額はほぼ同じ、違うのは上げ幅

freee・マネーフォワード・弥生の一番安い法人向けプランは、年額で29,760円から35,760円。月あたり2,480円から2,980円で、3社ともほぼ同じです。差がつくのはそこではありません。最安プランで何ができないかと、事業が伸びて上のプランに移るときの上げ幅です。

各社の公式料金ページの記載を2026年9月21日に確認/表示はすべて税抜(3社とも公式表記が税抜のため揃えています)

古い情報に注意

「弥生会計 オンライン」は新規契約の受付を終了しています。現行のクラウド製品は「弥生会計 Next」で、プラン名も料金体系も違います。セルフプラン・ベーシックプランという名前で比較している記事は、弥生会計オンライン時代のものです。

最安プランは3社ほぼ同額

各社の一番安い法人向けプラン。すべて年払い・税抜(各社の公式表記に合わせています。2026年9月21日確認)。
ソフトプラン名年額月あたり月払いだと人数
マネーフォワード クラウド会計 ひとり法人 29,760円 2,480円 3,980円 1名
弥生会計 Next エントリー 34,800円 2,900円 3,480円 3名まで無料(プランによる)
freee会計 ひとり法人 35,760円 2,980円 3,980円 1名(追加は1,000円/月・最大2名)

年額の差は最大でも6,000円、率にして約2割です。月あたりに直すと500円しか違いません。この差で選ぶ理由はほとんどありません。

むしろ効くのは月払いにするかどうかです。マネーフォワード クラウド会計のひとり法人プランは年払いで月2,480円ですが、月払いだと3,980円。年間で18,000円の差になります。3社とも年払いのほうが安いので、続ける前提なら年払いです。

最安プランで何ができないか

金額が横並びなので、比較の重心は制限に移ります。ここは各社で書き方が大きく違い、マネーフォワードだけが機能の可否を○×で細かく公開しています。

最安プランで何が制限されるか。各社の公式料金ページに書かれている内容のみ。
ソフト制限として明記されていること消費税申告書
マネーフォワード クラウド会計ひとり法人 仕訳500件/会計年度、AI-OCR 30件/月、部門2つ・1階層 作成できない
freee会計ひとり法人 記帳特化。レポートは損益・現預金・資金繰りのみ。サポートはチャットとメール 記載なし
弥生会計 Nextエントリー 会計と請求書作成 記載なし
見落とすと効く制限

マネーフォワード クラウド会計のひとり法人プランは、消費税申告書を作成できません。公式の料金ページに×で明記されています。作成できるのは最上位のビジネスプラン(年77,760円)からです。

くわえて仕訳が500件/会計年度までです。月あたり約42件。取引が1日2件あれば年間500件を超えます。

freeeと弥生の公式料金ページには、消費税申告書の可否がプラン別に明記されていませんでした。書かれていないので、ここは「できる」とも「できない」とも書きません。課税事業者になる見込みがあるなら、契約前に各社へ直接確認してください。

なお、設立直後は消費税の免税事業者であることが多いため、1期目だけを見れば最安プランで足ります。問題は2期目以降です。インボイス登録をすれば売上に関係なく課税事業者になりますし、基準期間の売上が1,000万円を超えても課税事業者になります。会計ソフトは「いまの自分」ではなく「課税事業者になったときの自分」で選ぶほうが、乗り換えの手間を避けられます。

本当の差は「上げ幅」

では、上のプランに移るときいくら増えるのか。ここで3社の性格がはっきり分かれます。

最安プランから1段階上げたときの年額と上昇率(年払い・税抜)。
ソフト最安1段階上差額(年)上昇率
弥生会計 Next 34,800円
エントリー
50,400円
ベーシック
+15,600円 +45%
マネーフォワード クラウド会計 29,760円
ひとり法人
53,760円
スモールビジネス
+24,000円 +81%
freee会計 35,760円
ひとり法人
65,760円
スターター
+30,000円 +84%

弥生会計 Nextは+45%、freeeは+84%、マネーフォワード クラウド会計は+81%同じ「1段階上げる」でも、増え方が2倍以上違います。

さらに、マネーフォワード クラウド会計で消費税申告書が必要になると、ひとり法人プラン(年29,760円)から2段階上のビジネスプラン(年77,760円)まで上げることになります。年額で48,000円増、率にして+161%です。

読み方

いまの金額が同じなら、「伸びたときにいくらになるか」で選ぶのが合理的です。会計ソフトは乗り換えコストが高く(過去データの移行、仕訳ルールの再設定、税理士との連携のやり直し)、安いからと入って1年で移るのが一番損をします。

ただし、freeeの上位プランには「+従量課金」がつきます。表の金額は基本料金のみで、経費精算の利用者数や帳票のメール送付件数に応じて加算されます。ひとり法人プランだけは従量課金がつきません。従量部分は使い方次第なので、上の表の比較はあくまで基本料金どうしの比較です。

いつ決めるべきか

設立前に決める必要はありません。ただし1期目の途中から入れるのは避けたほうが楽です。期の途中で導入すると、それ以前の取引を手で入力し直すことになります。

実務的な順番はこうなります。

設立そのものの手続きから会計ソフトまでを一つの流れで進めたい場合、各社が会社設立の支援サービスも出しています。設立の法定費用は誰が手続きしても同額なので、設立サービスを使うかどうかで変わるのは手間と報酬だけです。

条件別、どれを選ぶか

将来の値上がりを抑えたい/プランを上げる前提
弥生会計 Next(エントリー 年34,800円)

1段階上げたときの上昇率が+45%と3社で最も小さく、差額は年15,600円です。事業が伸びる前提なら、上げ幅が小さいほうが長期の総額は抑えられます。

弥生の料金プランを見る

いまの支出を最小にしたい/取引がまだ少ない
マネーフォワード クラウド会計(ひとり法人 年29,760円)

3社で最安。ただし仕訳500件/会計年度、消費税申告書は作成不可という制限が公式に明記されています。1期目の免税事業者で、取引が月40件に収まるうちは最も安く済みます。

マネーフォワードの料金を見る

記帳だけできればいい/従量課金を避けたい
freee会計(ひとり法人 年35,760円)

「記帳特化のミニマムプラン」と位置づけられており、3社の最安プランで唯一、従量課金がつかないのが明記されています。上位プランは基本料金に加えて従量課金が乗るため、使用量が読めないうちは固定費で収まるほうが計算しやすい面があります。サポートはチャットとメールで、電話は上位プランからです。

freee公式の料金ページを見る

freeeについては、当サイトが利用できる広告リンクの飛び先が販売代理店のページだったため、公式サイトへ直接リンクしています(報酬は発生しません)。

このサイトが使っていないものについて

会計ソフト3社については、運営者はいずれも本記事の比較対象として使い込んだわけではありません。ここに書いたのは各社の公式料金ページに書かれている条件の整理であって、使用感の評価ではありません。実際に運営者が使っているサービスはこのサイトについてに一覧で書いています。

まとめ

出典

  1. マネーフォワード クラウド会計 公式料金ページ ― https://biz.moneyforward.com/accounting/price/(2026年9月21日確認)
  2. freee会計 公式料金ページ ― https://www.freee.co.jp/accounting/new-corporation/pricing/(2026年9月21日確認)
  3. 弥生会計 Next 公式料金ページ ― https://www.yayoi-kk.co.jp/products/account-ol/price/(2026年9月21日確認)