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最終更新 2026/10/31 掲載サービス 16件(バーチャルオフィス11件(比較10社+京都の0円1件)・会計ソフト3件・銀行2件) 料金確認日 09/21〜10/10 更新履歴

ひとり法人の源泉徴収|役員報酬からの天引きと納期の特例

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会社をつくった代表から、従業員が自分だけなのに源泉徴収がいるのか、という相談がある。法人が役員や従業員に給与を支払うときは、所得税を天引きして国に納める義務があり、役員が受け取る役員報酬もこの給与にあたる。代表が1人だけの法人でも同じである。この記事では、いくら天引きするか、いつ納めるか、給与の支給人員が少ないときにまとめて納められる納期の特例、年末調整、個人事業主との違いを、国税庁の記載で整理する。

法人は役員報酬を払うときに源泉徴収する義務がある

会社や個人が、人を雇って給与を支払ったり、税理士・弁護士・司法書士などに報酬を支払ったりする場合は、その支払うお金から所得税と復興特別所得税を差し引いて国に納める。この差し引いて納める人を源泉徴収義務者という。国税庁のタックスアンサー「No.2502 源泉徴収義務者とは」は、給与などの支払をする学校や官公庁、人格のない社団・財団なども源泉徴収義務者になる、としている。

役員報酬も、ここでいう給与にあたる。国税庁のタックスアンサー「No.1400 給与所得」は、給与所得を「使用人や役員等が支払いを受ける俸給や給料、賃金、歳費、賞与のほか、これらの性質を有する給与に係る所得」と説明している。役員が受け取る報酬は給与所得であり、源泉徴収の対象になる。したがって、代表が自分1人の法人でも、会社が代表に役員報酬を支払う以上、会社は源泉徴収義務者になる。役員報酬をいくらにするか、いつ決めるかは役員報酬の決め方で扱っている。

天引きする額は源泉徴収税額表で決まる(甲欄・乙欄)

毎月いくら天引きするかは、国税庁が出している「給与所得の源泉徴収税額表」で決まる。国税庁のタックスアンサー「No.2511 税額表の『月額表』『日額表』の使い方」は、税額表に当てはめる金額を「その月(日)分の給与等の金額から厚生年金保険料、健康保険料及び雇用保険料などの社会保険料等を控除した後の金額による」としている。役員報酬の額そのものではなく、社会保険料を引いたあとの額で表を引く。社会保険料のかかり方はひとり法人の社会保険料で整理している。

同じNo.2511は、「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人に支払う給与には甲欄を、その他の人に支払う給与には乙欄を使う、としている。甲欄は扶養親族等の数に応じた額になり、乙欄はそれより高い天引きになる。ひとり法人の代表は、自分の会社に扶養控除等申告書を提出しておけば甲欄で計算できる。提出がなければ乙欄になる。

天引きした税は原則、翌月10日までに納める

源泉徴収した所得税と復興特別所得税は、原則として国に納める期限が決まっている。国税庁のタックスアンサー「No.2505 源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納期の特例」は、源泉徴収した所得税等を「給与などを実際に支払った月の翌月10日まで」に国に納めなければならない、としている。たとえば当月末に役員報酬を支払ったなら、その翌月の10日が納める期限になる。

この納付は、支払った税額を所轄の税務署や金融機関を通じて納めるか、電子納税で行う。給与を払った月の翌月10日という短い周期は、代表1人の会社でも変わらない。

支給人員が常時10人未満なら年2回にまとめられる(納期の特例)

毎月納めるのが負担になる小さな会社のために、まとめて納める仕組みがある。同じNo.2505は、給与の支給人員が常時10人未満の源泉徴収義務者は、申請によって、源泉徴収した所得税等を年2回にまとめて納められる、としている。1月から6月までに支払った給与分は7月10日まで、7月から12月までに支払った給与分は翌年1月20日までが期限になる。

この特例の対象になるのは、給与や退職金から源泉徴収した所得税等と、税理士・弁護士・司法書士などの一定の報酬から源泉徴収した所得税等に限られる。これ以外の報酬から天引きした分は、特例を受けていても原則どおり翌月10日までに納める。

特例を受けるには「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を所轄の税務署に出す。申請した月の翌月末日までに税務署から承認や却下の通知がなければ承認されたものとして扱われ、その翌月以後に支払う給与から特例が適用される。代表1人の法人は給与の支給人員が常時10人未満に当たるのが通常で、この申請を出しておくと納める回数を年2回に減らせる。申請書を含む設立後の届出は設立後に出す届出の一覧と期限でまとめている。

年末に1年分の過不足を精算する(年末調整)

毎月の天引きは税額表から機械的に出した概算で、1年間の正しい税額とぴったり一致するとは限らない。そこで年末に差を調整する。国税庁のタックスアンサー「No.2662 年末調整の対象となる人」は、1年間に源泉徴収をした所得税および復興特別所得税の合計額と、1年間に納めるべき所得税および復興特別所得税の額を一致させる手続を年末調整という、としている。1年間に支払うことが確定した給与の額を合計して計算する。

役員が自分1人でも、会社として給与を払っている以上、年末調整の手続は必要になる。毎月の天引き額の計算や年末調整は手計算では間違えやすいため、会計ソフトや給与計算の機能を使うと扱いやすい。会計ソフトの選び方は会計ソフト3社を実数で比べるで整理している。

個人事業主には自分への源泉徴収がない

個人事業主には、自分の事業の利益から自分へ給与を払うという考え方がない。事業の利益はそのまま本人の所得になるため、自分に対して源泉徴収をする場面がない。この点が、役員報酬から源泉徴収が要る法人との大きな違いになる。

ただし、個人事業主でも人を雇って給与を払ったり、税理士などに一定の報酬を払ったりすれば、そのときは源泉徴収義務者になる。前掲のNo.2502は、常時2人以下の家事使用人だけに給与を支払う個人は源泉徴収をしなくてよい、という例外を挙げている。個人から法人に変えると、これまで自分には関係のなかった源泉徴収が、自分の役員報酬について必要になる。個人と法人のどちらが有利かは手取りの試算もあわせて個人事業主とひとり法人の損益分岐で確認できる。源泉徴収や納付の事務は本店所在地を所轄する税務署に対して行うため、本店を自宅にするか住所を借りるかとも関わる。住所を借りる選択肢はバーチャルオフィス比較で、会社設立の実務全体は会社設立の実務でまとめている。

よくある質問

社員が自分1人の法人でも源泉徴収は必要ですか。

必要である。法人が役員や従業員に給与を支払うときは所得税と復興特別所得税を天引きして国に納める義務があり、役員が受け取る役員報酬もこの給与にあたる(国税庁No.1400・No.2502)。代表が1人だけでも、会社が役員報酬を支払う以上、会社は源泉徴収義務者になる。

毎月いくら天引きすればよいですか。

給与所得の源泉徴収税額表で求める。役員報酬から社会保険料等を差し引いた後の金額を税額表に当てはめる(国税庁No.2511)。会社に扶養控除等申告書を提出していれば甲欄、提出がなければ乙欄を使う。

天引きした所得税はいつ納めますか。

原則は、給与を実際に支払った月の翌月10日までに国に納める(国税庁No.2505)。給与の支給人員が常時10人未満で納期の特例の申請をしていれば、1月から6月分を7月10日まで、7月から12月分を翌年1月20日までにまとめて納められる。

個人事業主のときは源泉徴収をしていませんでした。何が変わりますか。

個人事業主は自分の事業の利益から自分へ給与を払う仕組みがなく、自分への源泉徴収はない。法人になって自分に役員報酬を払い始めると、その報酬から源泉徴収し、翌月10日まで(または納期の特例で年2回)に納める事務が必要になる。

この記事を書いた人

株式会社Retraite(当サイト運営) ひとり法人を実際に運営している事業者です。個人名は公開していません。掲載内容は公式サイト・公式FAQ・法令の条文を確認日つきで引いて作成しています(編集方針)。

そのため、個別の税務判断や法律判断は書きません。制度の仕組み・金額・期限・手続きの順番までを、公式ページと法令だけを引いて整理しています。条文を引くときは e-Gov 法令検索の原文に当たり、条番号まで書きます。

比較記事に出てくるサービスのうち、実際に使っているのはバーチャルオフィス1社(レゾナンス)と法人口座1行だけです。使っているからといって順位を上げてはいません(レゾナンスは料金順で3位のまま)。→ 実際に使っているサービス/編集方針とデータ品質

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